RX-78-2 ガンダム（アムロ搭乗機）【前編】万能型試作機

2024年9月7日2024年9月8日

ガンダム界の象徴　RX78-2 ガンダム

連邦軍が開発したMS（モビルスーツ）の中でも、
真っ先に思い浮かべるのは、
やはりRX-78-2 ガンダムだと思います。

一年戦争を象徴するMSとして、
ジオン公国の「ザク」があります。
当時、ジオンの理念など理解していない
私にとっては、「ガンダム」こそ象徴です。

ガンダムという呼称は、ただの機体名ではない。
それは、一年戦争時に最高の技術が結集された、
当時の技術者たちの誇りと自負の象徴である。

最初に開発されたRX-78-2 ガンダムも、
その時代の最先端技術の集大成として誕生し、
戦場で圧倒的な活躍を見せた。

この機体を語る上で欠かせないのが、
アムロ・レイという少年によって操縦され、
一年戦争の歴史を変えた事実だ。

今回から数回に分けて、アムロ・レイが搭乗した
RX-78-2 ガンダムについて記します。

万能型の試験機

RX-78-2は、連邦軍が
公国軍の新兵器であるMSに対抗するため、
RX計画の一環として開発された実験機である。

この計画では、
RX-75 ガンタンク
RX-77 ガンキャノンといった機体が
先行して開発された。

最終的にザクを凌駕するMSとして
登場したのが、RXシリーズの中核を成す
RX-78-2だった。

RX-77 ガンキャノンは二足歩行を実現。
重火器の固定武装に重きを置いた設計であり、
汎用性には欠けていた。

RX-78-2はそこから一歩進み、兵装と防御を分離。
さらにモジュール化することで、
MSに求められる多様な戦闘状況に
柔軟に対応できるようになった。

この設計思想は、
後の連邦軍MS開発の基本理念となり、
RX-78-2がいかに先進的だったかを物語っている。

興味深いのは、
RX-78-2が実戦投入を目的とした量産型ではなく、
データ収集を目的とした試作機であった点だ。

ザクが量産され公国軍の主力としていた一方で、
連邦軍はMSの「究極形」を模索し、
その答えをRX-78-2に託した。

しかし、実際にはこの試作機が、
アムロ・レイの手によって驚異的な戦果を挙げ、
結果として伝説的なMSとなった。

RX-78-2は
当時の最高技術を惜しみなく投入したため、
製造コストはザクの約7倍に達した
という説がある。

このコストの高さから、
量産は現実的ではなかったが、
あくまで試験機として、
すべての戦闘状況に対応できる
万能型として設計されたのである。

これがRX-78-2が他の試作機と
一線を画す理由であり、
その特異な存在感を生み出している。

このように、RX-78-2はその設計思想や役割、
そしてアムロ・レイとの出会いによって、
「ガンダム」の名を冠する機体として、
後のMS開発に多大な影響を与えた。